パーソナルジムは続けられる?不安の正体と続く仕組みの考え方

パーソナルジムは続けられる?不安の正体と続く仕組みの考え方

「先に言っておきますね。私、たぶん続かないタイプなんです」。

カウンセリングでは、こういう「先回りの自己申告」を本当によくいただきます。体の悩みより先に、料金の質問より先に、まず自分の欠点のほうを差し出しておく。うまくいかなかったときの傷を浅くする準備を、始まる前からしている。言葉だけでなくその順番ごと、私は何度も見てきました。

そのたびに、私は少し前のめりになって答えています。大丈夫です、続かなかったのは性格のせいではありません。続くかどうかを決めているのは、意志ではなく、通う環境の仕組みのほうです。この話をするとき、私はいつも少し得意げな顔になっている気がします!——今日はカウンセリングでいつも話しているこの種明かしを、最初から最後まで書いてみます。

目次

続くかどうかは、意志の勝負ではありません

パーソナルジムが続くか続かないかは、意志の強さより、通う環境がどう設計されているかで決まります。

こう言い切るのは、根性論の逆張りがしたいからではありません。「意志が弱くて続かなかったんです」とおっしゃる方の経緯を時系列でたどっていくと、ほぼ毎回、意志とは別の犯人が見つかるからです。周りの目が気になる空間。行くかどうかをその日の気分で決める仕組み。体力に合っていないメニュー。どれも性格ではなく、ただの「条件」です。むしろ、本人の頑張りだけが足りなかったケースを探すほうが難しいくらいです。

考えてみれば当然で、疲れた夜や雨の日を意志の力だけで乗り切れる人は、トレーナーの世界にもそういません。私だって、条件が悪ければサボります。だからこそ、意志に頼らない仕組みのほうを、仕事として真剣に考えてきました。責めるべきは自分ではなく、条件のほう。そして条件は、性格と違って、今日から選び直しがききます。ここが私には、この仕事でいちばん面白いところに見えています。

この話をカウンセリングですると、たいてい少し間があって、それから「初めてそう言われました」という顔をされます。長いあいだ「私は続かない人間」という札を自分に貼ってきた方ほど、そうです。その札、条件の話で剥がれます。今日はまず、その札のほうを疑うところからです。

「また続かないかも」の中身を、3つに開けてみます

「続けられるか不安」というひとことは、開けてみると中身がだいたい3つに分かれます。名前が付くと、不安は急に扱いやすくなります。どれが自分にいちばん近いか、当てはめながら読んでみてください。ちなみに「3つ全部です」という方も、よくいらっしゃいます。それだけ標準的な怖さだということです。

ひとつ目——「前も続かなかった」という記憶

ヨガの回数券に、24時間ジムに、宅トレの動画。最初のひと月は順調で、ふた月目のどこかで一度飛ばして、そのまま——という経歴は、カウンセリングでは少数派どころか、ほぼ標準装備です。新しく何かを始めようとするたび、この記憶が「また同じことになるよ」と声をかけてきます。ただ私は、この記憶を悪者だと思っていません。よく聞いてみると「同じやり方をまた選ぶのは危ないよ」という、なかなか優秀な警報なんです。警報の指示に従って、変えるのは自分ではなく、やり方のほうです。記憶は消せなくても、次の選び方は変えられますから。

ふたつ目——お金を無駄にしたくない

パーソナルジムの費用は、家計の中で「なかったこと」にできる金額ではありません。だから「続かなかったら丸ごと損になる」という計算が働くのは、むしろ家計と誠実に向き合っている証拠です。私はこの怖さを、気合で乗り越えてほしいと思ったことは一度もありません。お金の怖さに精神論で答えるのは、反則だとすら思っています。答えは通い方の設計で出すものです。払ったぶんが、ちゃんと自分の体に変わっていく道筋が見えること。この怖さへのまっとうな答えは、それしかありません。この記事の後半で、具体的にお見せします。

みっつ目——また自分にがっかりしたくない

いちばん深いところにあるのは、たぶんこれです。続かなかったという事実そのものより、「ほら、やっぱり私はダメだった」をもう一度確認してしまうことのほうが、ずっと痛い。だから期待しないふりをして、先に自分を守っておく。本当は、誰よりも期待しているのにです。もしこの構図に心当たりがあるなら、裏返してみてください。それだけ守りたくなるほど、変わりたい気持ちが本気だということでもあります。

続かなかった場所には、続かない条件が揃っていました

これまで続かなかった場所を思い返すと、そこにはたいてい、続かなくて当然の条件が揃っています。自分を責める材料ではなく、答え合わせとして振り返ってみてください。

人の目がある空間では、体より先に心が削れます。隣のペースが視界に入るだけで、今日の自分への採点が勝手に始まるからです。「いつでも行ける」場所は、実際には「今日じゃなくてもいい」場所と同じ意味になります。予定になっていない運動は、疲れた夜、やることリストの下のほうへ静かに滑り落ちていきます。そして全員に同じメニューが出てくる場所では、体調が追いつかない日の「できなかった」が積もっていきます。つまり、うまくいかなかった場所のリストは、そのまま「次に選ぶべき条件」の裏返しリストでもあるわけです。

断っておくと、こうした場所が悪いわけではありません。にぎやかさで火がつく方も、気ままにふらっと動きたい方もいます。それでも、「続けられるか不安」と口にする方にとって、これらの条件が向かい風になりやすいことは、現場で何度も見てきました。だとすれば、やることはシンプルです。頑張りを増やすのではなく、条件のほうを取り替える。短期集中で追い込む方式は、体の側から見ても続きにくい——このあたりは短期ダイエットを繰り返すほど痩せにくくなる理由の記事に書いたとおりで、心の答えと体の答えがきれいに同じ方向を向いてくれるのは、説明する側としてちょっと嬉しい偶然です。

CONTRASTの答えは「予定が先、気合はあと」

うちの続く仕組みをひとことにすると、「予定が先、気合はあと」です。完全予約制も完全貸切も、この順番を作るための装置として置いています。

完全予約制のいちばんの仕事は、「今日行くか、どうしようか」という毎晩の自分会議をなくすことです。意志をすり減らしている張本人は、実は運動そのものではなく、この自分会議のほうです。開くたびに少しずつ削られて、疲れた週ほど否決が増える。だから、帰り道のLINEで「次は木曜の夜はどうですか」と、次の日時だけ先に決めてしまう方が多いんです。予定が先に決まっていれば、次に必要なのは気合ではなく、決まった日に家を出ることだけ。数ヶ月続いている方の記録をあとからたどると、この帰り道のひと言が、ずっと並んでいます。

完全貸切は、セッション中、その空間に会員さまとトレーナーのふたりしかいない仕組みです。比べる相手がいなければ、採点も始まりません。人の目の中では小さくなってしまう方が、貸切の空間だと驚くほどのびのび動かれるのを、私は何度も見てきました。セッション中、視線は隣に立つトレーナーのぶんだけ。この「ふたりだけ」の濃度は、通い始めた方がわりと最初に気に入ってくださるところです。安心が体の変化につながっていく道筋は、女性専用ジムの安心感について書いた記事に詳しくまとめています。

メニューの側にも仕掛けがあります。CONTRASTでは、コンディショニング×トレーニング×ストレッチを組み合わせた「3軸アプローチ」を、当日の体調で配合を変える前提で設計しています。セッションの最初に体の調子をうかがって、「今週はあまり眠れていなくて」という日なら、迷わず整える中心の日に組み替えます。合わないメニューがそもそも出てこないので、「できなかった」という記録は発生しようがありません。残るのは「今日の体に合うことをした」だけ。続かない条件は、こうやってひとつずつ、設計で消していけます。

それでも不安が消えない日のために

仕組みの話をいくら並べても、不安はきっと少し残ります。残っていい、と私は思っています。人は、どうでもいいことのためには不安になれないからです。買うか迷いもしなかったものを失う心配は、誰もしません。「続けられるかな」と心配になった時点で、続けたい気持ちのほうは、もう本物です。不安は、始めてはいけない理由ではなく、始めたい気持ちの裏面に印刷されています。だから私は、「不安なんです」と打ち明けられるたび、内心で「それは本気の証拠ですね」と頼もしく思っています。

それから、続けるかどうかを今日この場で決めてしまう必要もありません。体験だけ来て、合わなければやめていい。始めたあとで生活が変わったら、間隔のほうを変えればいい。「一生続けます」という誓約書は、うちには存在しません。決めるのは、いつでも目の前のひとつだけで足ります。

やる気の波のことも、先に種を明かしておきます。始めれば必ず、「今週はしんどいな」の週が来ます。それは挫折の合図ではなく、ただの波です。波の日にも、カレンダーには予約が残っています。来てから、軽くすればいいんです。「しんどい週に、それでも来た」——これ、現場ではけっこうな事件で、私は毎回心の中で盛大に拍手をしています!頑張れない日の受け皿まで先に用意しておくことが、続く設計の本体です。家でひとりの時間に自分を整える工夫は、頑張りすぎない習慣づくりの記事に譲りますね。

最初の一歩を軽くする材料も、置いておきます。体験当日の流れを追いかけた記事を開いて、当日の景色だけ先に見ておいてください。知らない場所は遠く感じ、知っている場所は近く感じるもの。遠いままの一歩を、少しだけ手前に引き寄せておく作戦です。

「続けられるか不安」へのよくある質問

何をやっても続かなかった過去があります。それでも通えますか?

通えます。これまでの続かなかった経験は、意志の弱さの記録ではなく「その方法は合わなかった」というデータです。カウンセリングでは、これまでのつまずきどころを一緒にたどって、同じ石につまずかない通い方を組み立てます。データが多い方ほど、組み立ての精度は上がります。

通うペースは、どのくらいになりますか?

決まったペースは、ありません。仕事や体調と相談しながら、その時々でいちばん現実的な間隔を一緒に選んでいきます。目安にするのは、立派な計画かどうかではなく、日々の生活に無理なく収まっているかどうかです。

仕事が不規則で予定が読めなくても、大丈夫ですか?

大丈夫です。完全予約制といっても、決まった曜日や時間に固定されるわけではないからです。次の予約はそのつど決められますし、予定が動きそうなときは遠慮なくご相談ください。予定に合わせて形を変えられるところまで含めて、続く仕組みです。

途中でやる気が切れてしまったら、どうすればいいですか?

そのまま教えていただくのが、いちばんの対処です。やる気の低下は、睡眠や疲れと同じ「体の情報」のひとつです。教えていただければ、その日の内容を軽くしたり、整える中心の日に組み替えたりできます。順番はいつも「やめる前に、軽くする」です。

自信を持ってから始める必要はありません。自信は前払いではなく、続いた日々のあとから届く後払いです。だから今は、不安なまま来てください。フォームでもLINEでも、「続けられるか不安です」のひとことだけで、こちらには十分すぎるくらい伝わります。そのひとことから始まった方たちの続きを、私は毎週この目で見ています。


女性専用パーソナルジム CONTRAST(コントラスト)
📍 静岡市葵区鷹匠|新静岡駅 徒歩5分

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この記事を書いた人

飯田浩代のアバター 飯田浩代 パーソナルトレーナー

静岡市の女性専用パーソナルジムCONTRASTパーソナルトレーナー。NSCA認定資格を保有し、産後ケア・更年期対策・姿勢改善・ボディメイクを専門としています。これまでに延べ10,000回以上のセッションで多くの女性をサポート。「無理なく続けられる」「体が変わるのが楽しい」と多くのご支持をいただいています。

「自分の体が変わる楽しみ」をサポートするため、ボディメイクコラムでは女性の健康・美容・運動習慣にまつわる情報をわかりやすく発信中。

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